RADIOISOTOPES

Online ISSN: 1884-4111 Print ISSN: 0033-8303
RADIOISOTOPESは日本アイソトープ協会が発行する学術論文誌です
Radioisotopes 69(1): 1-12 (2020)
doi:10.3769/radioisotopes.69.1

原著

箔検電器によるクルックス管からのX線の線量率測定

1名古屋大学工学研究科

2名古屋大学アイソトープ総合センター

3大阪府立大学工学研究科

4愛工大名電高等学校

5愛知県立名古屋南高等学校

6名古屋市立山田東中学校

7中部原子力懇談会

8放射線教育フォーラム

9日本科学技術振興財団

10札幌市立白石中学校

受付日:2019年3月3日
受理日:2019年8月21日
発行日:2020年1月15日
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高等学校などで使用されているクルックス管は,一般的に漏洩X線を発生している。X線の線量率の測定に,これらの学校が保有している箔検電器を使う方法を提案した。箔検電器の箔の開き角は電極に与えられた電位に依存して変化する。この電位はX線によって空気中に作られたイオンを集めて減少し箔は閉じて行く。しかし,空気中のイオン密度は周辺の電位や風,および箔検電器に荷電する電荷の正負の影響も受ける。正電荷を荷電した場合に箔が閉じる時間と負電荷を荷電した場合のそれとの幾何平均値をとることによって,電離箱で測定した線量率との間に再現性のある関係を得ることができた。この関係を校正線と呼ぶが,他の同様の市販の箔検電器にも適用できる。

Key words: Crookes tube; X-ray; leaf electroscope; dose rate measurement; calibration line

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