D-シャトルの概要とその応用について
株式会社千代田テクノル ◇ 113–8681東京都文京区湯島1–7–12
D-シャトルは,株式会社千代田テクノルと国立研究開発法人産業技術総合研究所が共同開発した小型・軽量長電池寿命の電子式積算線量計である。D-シャトルは東京電力福島第一原子力発電所事故後に開発が進められ,2013年3月より一般に供給されているが,線量計部分と表示器を分離したために,高い信頼性を有する線量計を1年間という長期間作動させ,1時間ごとの線量を記録し続けることに成功した。また,電池交換の際に校正を実施することで,線量計測の品質を維持しつつ,一般市民が簡便に自身の線量を記録し,被ばく線量の低減に活用することを可能にしている。本稿では,この新しい線量計の概要を示すとともに,これを活用した福島県内外での線量調査の実施例についても紹介し,環境測定への応用や医療への応用など今後の展望についても示した。
Key words: D-shuttle; personal dosimeter; Fukushima Dai-ichi Nuclear Power Plant Accident; radio caesium
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