超重元素合成の理論—揺動散逸理論の観点から—
関西大学システム理工学部物理・応用物理学科 ◇ 564–8680 大阪府吹田市山手町3–3–35
原子番号113番の元素がニホニウムと命名され,同時に118番までの元素名が確定した。これら超重元素の合成反応は,強いクーロン斥力の下での融合・分裂反応であり,準核分裂など従来の核反応理論では重要視されていなかった新しい特徴を持っている。本稿では,揺動散逸理論の観点から合成反応について述べる。核分裂障壁への殻補正エネルギーの寄与や融合過程のランジュバン方程式による取り扱いについて解説する。
Key words: superheavy element; fusion–fission reaction; fluctuation-dissipation theory; Langevin equation; shell correction energy
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